久しぶりで申し訳ないです。
久しぶりなのに意味不明なもので
さらに申し訳ないです。
キャラが雑多に出てきています。
意味が不明で、オチが行方不明です。
無駄に長いです。なんでも許せる方向けです。
よろしければ追記よりどうぞ。
白い割烹着を身につけたエアーが、庭の落ち葉を掃き集めて小さな山を作った。少ない量とはいえ、天敵を掃き集めたエアーは重いため息をつく。
「結構量少ないね。」
手のひらで小さな炎をもてあそびながら小さな山を見下ろして、ヒートが残念そうに呟く。隣で揺らめく炎から無意識に少し間を置き、ウッドはそうだねぇと呟き返した。
「あんま寒くないし、今回のたき火つまんないな。」
クイックもちんまりした落ち葉の山を見下ろしながら言う。丁度、両手に水入りのバケツをさげながら現れたフラッシュが、なにか暗い一同にビクッとする。
「ど、どうしたんだよ。」
いつもたき火となると目をらんらんと輝かせるクイックとヒートにたずねると、二人ともはぁとため息をついた。
「これだけの葉っぱ燃やしても楽しくないじゃない?」
拳を握って火を消すと、またヒートがため息をつく。ほっとしたようにウッドが少し笑いながら言う。
「今年は秋が来るのがおそいよね。」
「そうだな。」
黙って落ち葉を見つめていたクラッシュがうなずいた。バケツを地面に置きながら、フラッシュもそうかもなと呟く。
「じゃあ、俺は他の仕事があるから火の始末だけは気をつけてくれ。」
水が届いたのを見届けると、ほうきを片手にエアーがその場をさろうとした。はーいと軽い返事をして、ヒートがまた手の平に炎をともす。その炎を落ち葉にかざしたその時、かさりと落ち葉の山が崩れる。
「ばぁ!」
突如落ち葉を巻き上げながら、何もいなかった場所から黒い色の何かが飛び上がった。
「わっ!?」
みんなが飛び上がらんばかりに驚いたが、一番驚いたのは多分落ち葉の下から出てきた黒い影だった。驚いたヒートのコントロール下から離れた炎が、頭に直撃してしまったのだ。
「あ、熱いでござる!」
飛び出してきた影は、忍者のような格好をしたシャドーだった。
「うわっ、お前頭もえてるぞ!」
焦げ臭いにおいを辺りにただよわせながら、シャドーの頭巾の先が燃えている。本人は必死にけそうとぱたぱたしているが、消える気配はなかった。その状況に我に返ったフラッシュがシャドーに命じる。
「おい三歩前にでろ。」
「三歩…?」
やや涙声でそう繰り返し、言われるがまま素直に三歩前に出たシャドー。その後頭部に、フラッシュはバケツの水を浴びせかけた。じゅっと音がして、火が消える。
「た、助かったでござる。かたじけない!」
焦げた不格好な頭巾とびしょ濡れの姿に不釣り合いな笑顔でそう言うシャドーに、フラッシュが呆れたように一つ息をはいた。
「とりあえずお前、エアーに謝っておけ。」
シャドーの無事にほっとしていたエアーはいま、また散らかった落ち葉をアンニュイな顔で眺めている。そんなエアーを見て、シャドーはあぁと得心したように一人でうなずいた。
そして素直にぺこんと頭を下げる。
「申し訳ないでござる。拙者が掃き直すでござるよ。」
手を伸ばしてほうきを受け取ろうとするシャドーに、エアーは少しためらった。自分の仕事だとがんとしてやり続けてきた庭の掃除を、不慮の事故のためとはいえやり直すのも自分の仕事であると思った。そんなエアーの気持ちを察して、ウッドがそっと助け船を出す。
「他に仕事があるんでしょ?まかせてあげたら?」
「だが…。」
ウッドのきづかいに気づきながらも、やはり最後まで自分でやらねばならないという義務感の間で揺れ動いていると、シャドーがあっと声を上げた。
「散らかした上にこんなこと頼むのも気が引けるのでござるが…。」
落ち葉の山があった辺りにしゃがみ込み、おもむろに地面に手を突っ込んだ。すると自分の影の中をゴソゴソあさり、新聞紙の固まりをつかみだした。
「これをメタル殿におわたしして欲しいでござる。その間にぴかぴかに掃いておくでござるから。」
弟二人に気をつかわれて我を通すのも大人げない気がして、エアーはほうきをシャドーに渡し新聞紙の固まりを受け取った。
「なにが入ってんだ?」
ことの成り行きを見守っていたクイックが、新聞紙の中身が気になってたずねるとシャドーは笑いながら答えた。
「サツマイモでござるよ、クイック。」
「わぁ、今年は高かったんじゃないの?」
ウッドが驚いて言うとシャドーは得意な顔をして胸を拳で打った。
「安くておいしいのを必死にだがしたのでござるよ。ウッドが教えてくれたようないいサツマイモを探すのは骨が折れたでござる。」
「おい。」
「ねぇ。」
クイックの恋人とウッドの一番の仲良しを自負する二人は、かなりこわい顔でシャドーを見た。そんな二人に気づいているのかいないのか、シャドーはいい笑顔のまま首をかしげた。
「なんでござるか?フラッシュ殿、ヒート殿?」
そのひょうひょうとした態度に強い言葉は意味をなさないと感じた二人は、精一杯の言葉をはき出した。
「はやく終わらせて帰れ!」
そんな二人に、クイックはきょとんとしウッドはくすりと笑った。