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なにかディープな光速が書きたいと思い立ったのですが
やり過ぎになる気がして手綱を引いたせいで
中途半端な仕上がりになっています。

ちゅーしていますがそれ以上のことはしていません。
一瞬、目に直にベロが触れた的表現があります。
本人は、ぬるいと思っていますが、
なんでも平気だという人向けかも知れません。
あと、無駄に長いです。

よろしければ追記よりどうぞ。




 

「フラッシュ?」

早朝、一緒に入った布団の中でクイックがもぞもぞと動いた。クイックに合わせて早起きになっていた俺は、呼びかけられてすぐに起動する。まだ薄暗い部屋の中では、となりにいるはずのクイックの姿はぼんやりとしか見えなかった。

「どうしんたんだ?」

「…まっくらなんだけど。」

たしかに暗いが、まっくらというほどではない。現に俺は暗さに目が慣れてきて、クイックの顔がおぼろげながらに見えてきていた。筋の通った鼻も、長い防塵用のまつげも閉じられた目も、よく見える。ん?なんかおかしくないか?

「…目を閉じてるから真っ暗なんじゃないか?」

「開かないんだけどまぶた。」

「はぁ?」

いつも通り話しの順序が若干おかしいのはいいとして、目が開かないとはどうしたのだろうか。そっとクイックの頬にふれて、閉じられた目の縁をなぞってみた。なにか、接着剤のようなものが固まって盛り上がっている感触がする。いつの間に誰がやったのか分からなかったが、そうクイックに伝えると、ふうんと返事をして、いきなりばりっとまぶたをはがしにかかった。

「おい!なにやってんだ、やめてくれ!」

せっかく綺麗にまつげが生えているのに、それをなんとも感じていないクイックの狂行に俺は悲鳴を上げそうになった。とうの本人は、うっとうしそうにはがし続けている。

「やめろ、おい!いま、クレンジング液とかお湯もって来てやるから!もうはがすな!」

「いいよめんどくせぇし。」

「よくないなるべく速く帰ってくるから、もうはがすな!」

クイックの手をとって無理矢理やめさせると、しぶしぶクイックはうなずいた。

「速くしろよ!」

ベッドから出た俺の背中にそう言うクイックを振り返って、返事をしようとしたら、なぜか今俺が出たばかりの布団が盛り上がっているのが目に入った。

 

「しーでござるよ!しーっ!」

とか小声で言っているが、だだもれで俺に聞こえている。クイックもクイックで楽しそうにおうとかなんとか言っている。

「何がしーっだ!お前人の部屋に勝手に入ってくんなよ!」

ぷっつんしたいのを我慢して、掛け布団をはがすとそこには案の定シャドーがいた。

「いやんでござるよ。」

くねっと動くシャドーのマフラーをひっつかんでとりあえず床に引きずり落とす。どたっと床に転がり口先だけの文句を言っているシャドーを睨み付けた。

「なんでここにいるんだよ?用事だったら、九時以降にこい。」

「そのことでござるが、拙者クイックに謝らねばならないことがあるでござる。」

いきなり神妙な顔になるとそう言って飛び起きる。覆い被さるようにクイックをのぞき込むと、かりかりと目の縁をひっかく音がした。

「昨日の晩、クイックとフラッシュ殿が寝入ったのを見計らって悪戯したのでござるが、少しデンプンのりの配合を間違えてしまったようでござる。こんなにひっついてしまうとは…。」

「まさか、はが仕方はないとか言うんじゃないだろうな?」

俺に向き直るとシャドーは大丈夫と胸を叩いた。

「つばで簡単にはがれるでござるよ!拙者も指をひっつけてしまったとき何をしてもとれなくて困ったでござるが、なめたらとれたでござる。」

にこにこと無邪気そうに笑うシャドーの頭を、軽くはたいた。

「お前!とれないって分かっててくっつけたんだろ!不慮の事故的なこと言いやがって、何でこんな面倒なことしてくれたんだよ!」

大げさに痛いと顔をしかめるシャドーは、足下のベットの影に同化し始める。膝程まで影に入ったとき、明るい声でとんでもないことを言った。

「クイックがフラッシュ殿とイチャイチャしたそうだったので勝手ながら助太刀したまでのことでござる。」

「なぁっ!」

クイックが驚いて飛び起き叫ぶと、シャドーの頭巾の先が影の中に消えていった。そして、なんだか訳の分からない沈黙立ちこめる。

「く、クイック?」

「俺あいつにそんな、そんなこと言った覚えない!」

聞いてもいないのに答えるのは、本当に言っていないからか言ったことを隠すためかよくわからない。だけど、そのことはまぁ重要ではない。

「なんだその、とりあえず目を拭くか?」

「…おう。」

変にぎくしゃくした空気の中、俺はベッドに腰掛けた。

 

指を口にくわえて疑似唾液をこすると、ぬめりが広がるだけで一向に接着剤が落ちている気がしない。

「なんか広がってるぞ。」

「そうだな…。」

一瞬布で拭いてみようかと思ったが、布までくっついたらいよいよ大事になるので止めておくことにした。どうしたものかと悩んでいると、クイックがおずおずと口を開いた。

「なめてとったらどうだ?」

思いがけない提案にクイックを見ると、口を真一文字引き結んでうつむいていた。恥ずかしさと格闘しているらしく、小さくうーうーうなっている。押し倒してしまいたい衝動に駆られながらも、なんとかかんとか理性的に言葉を紡ぐ。

「…分かった。そうしてみる、気持ち悪かったらすぐ言ってくれ。」

そっと顎を持ち上げて目蓋に唇を寄せると、ぎゅっとクイックの手が俺の膝をつかんだ。一瞬動きをとめてしまったが、意を決してクイックの目蓋を口にふくんだ。そっとぬぐうように舌先を動かすと、やっぱりぬめるような感触がする。何度か同じようにした後、ぬめりがとれてくる。あと一回で綺麗になる、そう思って舌を動かしたとき口の中で目蓋が開き、思い切りクイックのアイカメラをなめてしまった。

「うあっ!?」

体をこわばらせてしがみつくようにクイックが抱きついてくる。俺は慌てて目から口をはなすと、くっきりと大きく形のいいアイカメラから洗浄液が滝のように流れてきた。

「大丈夫か?痛かったか?」

背中をさすりながら聞くと、クイックは首を振る。

「痛くはないけどびっくりした。」

「そうか。いきなり目を開けんなよ、俺もびっくりしたぞ。」

うん、と小さくうなずいたクイックは、もにょッと何事かつぶやいた。よく聞こえなくて、なんだと近いところにあるクイックの顔にさらに自分の顔を近づけると、ちゅっと口にキスをされた。突然の出来事に我を忘れて呆けていると、片目をつぶったままのクイックがとぎれとぎれに言う。

「なんか、なめられてたらその、し、したくなってきたんだけど…。」

多分、いいか?と動くはずだったクイックの唇を塞いで、深く舌を差し入れた。ためらうように少しこわばったクイックの舌を、くすぐるようにほぐしていく。背中にまわされたクイックの手にくっと力が入った。離れてはくっつき、くっついては離れる。その合間に、どちらとも知れず吐息をはいて、疑似唾液がお互いの顎をつたって落ちた。

「ちょっとまってくれ、先にこっちも直しちまおう?」

何度目かに唇が離れたとき、片目だけのクイックが痛々しくてそう言うと、駄々をこねるようにまた唇を重ねてきた。

『これ全部するのが先の方がいい』

喋るのももどかしいのか、通信回線でそう伝えてくる。そのクイックの言葉に、最後の理性もどこかにほっぽり、朝だということも忘れて求め合ってしまった。

 

 

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