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クイックのジョーと、フラッシュのジョーがでてきます。
ねつ造妄想多めです。ほのぼの。

よろしければ追記よりどうぞ。


淡い緑の布に同じ色の透け透けの布。フラッシュマンさまのところのジョーが紙袋をひっくり返すと、そんなものがいっぱい出てきた。裁縫箱の蓋をとって、メジャーを引っ張り出す。

「何してるんだ?」

聞いてみると、布をばさりと広げながらジョーが答えた。

「花嫁衣装をつくるんだよ?」

同じ型の同じ顔のはずなのに、このジョーをとてもかわいいと思う時がある。そもそも、かわいいとか、かっこいいとか、そんなモノを抱きはじめたのはこのジョーと友達になってからだ。

 

「誰が着るんだ?」

このジョーも、フラッシュマンさまのところに配属されるまでは、無感動だったらしい。フラッシュマンさまがたくさん話しかけてくださって、いろんなことを教えてくださったと楽しそうに語っていたのをよく覚えている。今だって話題の七割はフラッシュマンさまのことだ。それがわたしには、がまんできない。なんでだ?上司と

 

折り合いがいいんだ、喜んでやれよ。と思う自分がいる反面、あんまりフラッシュマンさまのことを二人でいるとき位しないで欲しいと思う自分がいる。正直、変だと思う。

「私だよ。」

フリーズしそうになった。花嫁って、え?誰の?フラッシュマンさまの?いやいや落ち着け、あの方はクイックマンさまの恋人だ。

「…花婿衣装は、誰が着るんだ?」

チャコペンで、必要な長さを布に印付する手が止まった。キュイッと音がなって、一つしかないアイカメラがわたしを見る。赤い色が、一段と紅く見えた気がした。

「君に、着てもらえたらと、思ってるんだけど…。」

 

飛びつくように抱きついてしまった。とっても、うれしかったから抱きつかれたジョーは、ちょっと苦しそうに私の腕をタップしてきた。

「あのさ、非常に言いにくいんだけど…。」

腕の長さだけ体を私から離したフラッシュマンさまのところのジョーが、少しいいよどむ。何?と先をうながすと、一つしかないアイカメラがわたしをとらえた。黙って見つめあう。お互いの稼働音しか聞こえない。しばらくして、静かにジョーが話だした。

4月バカのね、ネタなんだ。」

「知ってるぞ?」

「え?ほんと!?」

クイックマンさまが教えてくれたことを、ジョーに話す。

「それで君は良いわけ?」

あきれたような声で、ジョーがたずねてきた。

「わたしがお前好きなのは、本当だってわたしが知ってるから。」

気にしないと言おうとしたけど、今度はフラッシュマンさまのところのジョーがわたしを抱きしめてきたので言えなかった。

 

 

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