長いお話を書こうと思い立ったところに
妹からの指令書が届いたので乗っかることにしました。
まずその指令書をのせます。
コピーエレキクイックの話しです。
多分、複電速のまま話しが進みます。
この記事を抜いて、できれば四つ以上の話しを書きたいと思います。
よろしければ追記よりどうぞ。
博士が深々と頭を下げている。
私の周りの何人かは何事かと焦るが
もう何人かは悟った様に黙っていた。
「済まない。」
私達を作った彼は静かに言った。
「…済まない。」
繰り返される言葉は重く、沈鬱だ。
流石に皆それがどういう事なのか知っている。
「解っています」
俺は口を開いた。
「俺たちは廃棄されるのですね。」
俺たちはコピーのライトナンバーズ。
博士が破れた今、俺たちの道は決まっている
「決定では無いが…その可能性は高い。」
正規のライトナンバーズが居るのだ、俺たちの存在はマイナスでしかない。
「……博士頭をあげて下さい。」
私がそう言うとファイヤーが隣で笑う。
「そうっすよ、戦ったのは俺たちの意思でもあります。俺たちはあいつらを倒して本物になりたかった…。」
「でも、もう良いんだ。
だって俺たちは元から本物のライトナンバーズじゃなくて、本物のワイリーナンバーズなんだから。」
アイスが残りを引き継いだ。
「………。」
博士は何事か言おうと口を開き、言葉が見つからずまた閉ざした。
「有り難う御座います。」
誰からともなく俺たちは感謝の言葉を口にしていた。
俺たちはちゃんと必死に生きる事が出来たのだ。
「しかし博士、メタルたちはどうなるのです?今回戦いに参加していなくとも彼らもまた、ワイリーナンバーズです。」
私は非常に気になっていた事をきいた。
「それは…大丈夫じゃ。」
彼らは…コピーじゃないのだから。
「良かった。」
□
「クイック。」
装置に繋がれた彼はまだ両足がない。
光の速さに近付く為に作られた彼だが予算の関係からか、まだ完成していない。
「クイック、お前と話がしたかった。」
俺と同じくエレキマンをもとに造られたお前なら俺の気持ちが解るかも知れないし…
解らないと笑い飛ばしてくれるかも知れない。
でもそれだけじゃないんだ。
「クイック……。」
それは始まる事の無かった俺の初恋の名