ニードル、エアー、バブル、フラッシュ、ちょっとクイックがでてきます。
前半は妹で、後半は管理人です。
よろしければ追記よりどうぞ。
「料理は全部バイキング形式だ!同時に取りに行くな!!テーブルごとだテーブルごと!!」
設定年齢の低いナンバーズがてんでバラバラに動くのをエアーが制している。
「大変ですね。」
苦笑(生憎口が見えないので臆測に止まるが…)しながら3ボスの長兄ニードルが話しかけてきた
「いや、お前達こそ早くに来て色々してくれたらしいな。受付やご祝儀の管理までしてくれたと聞いたぞ。」
「いえ、ご祝儀の記帳はバブルマンさんが。
持って来なかった奴等の名前を主に書いてるみたいでしたが…」
こんな時までなおらない弟の守銭奴ぶりにエアーは頭を抱える。
披露宴が始まる10分前になっても、来てないボス達がいる。帳簿をつけながら、きていない子達の名前を読み返す。主に六ボス、たまにキングナンバーズ。どちらも、団体行動が苦手な子達の集まりだ。
「バブル!そろそろ席についたらどうだ?」
来なかったら料理代とかもったいないな、と考え事していたぼくにクイックが声をかけてくる。走りよって来るクイックは楽しそうで、なんだかぼくもなんだか楽しくなってくる。
「まだ来てない子がいるから、始まってからもしばらくここにいるよ。それより仲人さん、花嫁のところに行かなきゃじゃない?」
そうだった、と一言残して風のように走りさったクイックに手をふっていると、もう一人の仲人がふらふら歩いて来た。まぁ、仲人と言うより父親の心境かもしれない。
「やぁフラッシュ、もうすぐ式だよ?」
どよんとした目でぼくを見てきた。
「なんで、あんなに人が集まってんだよ。」
「みんな暇なのさ。」
そう答えると、ぶつぶつぶつと何事か呟きだした。すごく恐い。
「可愛い部下が笑い者になるのは嫌?」
ぶつぶつぶつをやめてまたぼくを見るフラッシュ。どよんとした声で低く答える。
「嫌だよ。」
珍しく子供っぽいフラッシュに、ぼくはくすりと笑ってしまう。フラッシュがムッとする。ごめんと手をふって謝った。
「もう行くからな!」
ぷいっとそっぽを向いて、足早に立ち去った。フラッシュには忘れられない思い出になるだろう。そう思うと、青い背を見送る目が自然と細くなった。