シェード、ターボの7ボスコンビをはじめとして
1から9までのボスがさらっと流れてゆきます。
巻き込まれ組サイド。BY妹
だそうです。よろしければ追記よりどうぞ。
シェードは上がりそうになる口角を口ごと手で押さえた。
手にした赤青二通の手紙はどちらも開封済みだ
「何やってんですかね、最初の世代の方々は…」
ワイリー博士作成の戦闘用ロボットは八体ごとに一世代とされるが中でも最初の世代の行動の突飛さには恐れ入ってしまう。
各々の世代に特色は有る、ロックマンとの戦闘順に最初の世代を2ボスとすると
シェード的に表すなら3ボスが労働者。5ボスが学生。6ボスが問題児で8ボスがよく解らない集団。
そして2ボスは軍隊である。
最古にして最強、そう思っている。
しかしあそこは長兄メタルマンの影響か遊び心を忘れない
今回もそうだ、まさかジョーの結婚式に招待される日が来るとは…
ついつい顔が笑ってしまう
「ターボ、貴方の所にも……何事ですか。」
ターボの部屋を開けるなり、上がっていた黒煙にシェードは顔をしかめた
「燃やせと書いてあったから」
「いや、そうですが
せめて室内は避けましょうよ……あ、しかも二通とも燃やしましたね貴方」
スプリンクラーが作動しないよう開け放った窓の近く、そこに置かれた皿の上で赤と青の燃えカスがくすぶっている
「やはり、友人の結婚式は寂しいものですかねぇ」
シェードの軽口にサングラスの向こうでターボの目が細められた。
「元が車だからか細かい感情には言及出来ない、後…手紙は三通だ。」
「はい?」
「俺に届いた手紙は赤緑青の三通だ。」
ターボの言葉にもとより見えているシェードの白い犬歯が更に露出する。
「んふふふふ、内容を知りたいですが我慢しましょう。どうせ当日解るんでしょうから。」
「違いないな。」
シェードは自分が持って来た赤い手紙を窓際の皿の上に置く。
「じゃ、燃やしといて下さい。」
「バーニング…」
「は、禁止です。火事になったら事ですよ。ふふふジャンクの所にも噂話をしにいかないと。」
シェードは心なしか足取り軽く出ていった。
1ボス勢
「何だって敵方の結婚式に呼ばれなきゃならないんです。」
「本当にな!馬鹿らしい!」
エレキとカットはロックをはじめとするライトナンバーズに二通ずつ手紙が届いてから毎日文句を言い続けている。
「……しかし行かないとは言わないのでありますね。」
「準備もしっかりしてるしな。」
「何です?ファイアーマン」
「何か言ったかアイス?」
3ボス勢
「お前ら解ってるな!?
当日は二時間前集合だ!2ボスの方々を怒らせるなよ助けられんからな!!」
「「「「「「はい!!」」」」」」
「特にスネーク面倒くさがるなよ!!」
「……へーい。」
2ボスの真下は色々大変である。
4ボス勢
「ではカリンカ嬢行ってきます。」
「気を付けてね。」
「おら結婚式初めてだー。」
「俺も。」「私もだ。」
わいわいと移動する兄たちを見ながら、スカルは「何故誰もワイリーナンバーズ招待のパーティにロシアくんだりから出向かねばならないことに疑問を抱かないのか?」…と言おうとして、止めた。
5ボス勢
「つまりミーの一人舞台ですね解ります!」
「誰かこいつつまみ出せ。」
6ボス勢
世界各地に散った彼らにも手紙は届いた…のだろう。
8ボス勢
「…………面識が無…」
「言うな!!」
9ボス勢
「エアーマン先輩に会える!」
「バブルさんってどんな機体かしら。」
「トルネードとスプラッシュはテンション高いねぇ。」
「コンクリートはストーンマンに会いたかったりするか?」
「全然。」
「キング!結婚式楽しみだな!!」
はしゃぐバーナーにキングは軽く頷く
「ああ……」
気だるげな視線の先には赤青黄の封筒が有った。
明日は結婚式。